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通信放送技術衛星 「かけはし」

通信放送技術衛星 「かけはし」

■衛星擬人化本9冊目の主人公。将来必要となる、人工衛星による衛星通信や放送などの技術開発の実証が彼女の仕事。

しかし「かけはし 」は98年にH-IIロケット5号機打上げられたものの、事故により予定されていないとんでもない軌道に投入されてしまいました。

設計の許容を上回る強力な放射線にさらされ電子回路が悲鳴を上げる、姿勢センサは役に立たず、リアクションホイールも使えず、想定外の厳しい熱環境に晒される。姿勢制御用のエンジン噴射が絶えず必要で推進剤はガンガン浪費される。さらには太陽光が十分に当たらないことから生命維持に十分な電力を発生させることすらおぼつかないなど、生まれた瞬間からベリーハードモードな状況に追い込まれてしまったのです。

それでも関係者の献身的な努力が実を結び、彼女は3ヶ月かかってかろうじて実験が出来る軌道への投入に成功。その後運用停止までの一年半の間に、様々な技術実証や実験が行われ貴重なデータを残しました。

その実験の成果は、東日本大震災で被災地の生命線として活躍した「きずな」「きく8号」にも引き継がれ、とくに準天頂衛星システム「みちびき」の開発には大きな影響を与えました。

--※詳細は衛星擬人化同人誌 「Fluttering Pretty」に掲載--

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