小惑星探査機「はやぶさ」は6月3日12:00、計5回の軌道修正作業の4回目にあたる、TCM-3を開始しました。これまでは地球のフチ、200km上空を通過する軌道を取っていたモノを、オーストラリア政府の着陸進入の許可を経て、オーストラリアへの突入軌道へと軌道修正するのです。今回の噴射時間は50時間ほど。この噴射の成否が「はやぶさ」地球帰還への大きな節目になります。「はやぶさ」と地球との距離はすでに450万キロ。5月21日に地球を出発した金星探査機「あかつき」よりも地球に近づいたことになります。妹にバトンを渡し、思い残すことなく「はやぶさ」は最後の試練に挑みます。
さて、本日6月4日は、もう一つの「はやぶさ」。アオシマ文化教材社様の「はやぶさ」プラモデルの発売日。幸運にも、「はやぶさ」キットのテストショットをお預かりすることが出来たので、本日から10日間にわたりプラモ実況をしつつ、皆様と「はやぶさ」の地球帰還の日を迎えたいと思います。※キットはすでに完売しており店頭様在庫分しかないそうです。まだ予約されていない方はお早めに。
さて、わたくし、偉そうな事言ってもペーパーモデラーでして、基本的に素人です。しばらくすれば凄い上手な方がきっとすんばらしい作例をあげてくれると思うので、まあそれまでの間のあくまで参考程度に生暖かく見守ってやってくださると嬉しいです。そしてもう一点。このキットはあくまでテストショットなので、製品版と異なる部分があるかも知れません。とりあえず手元には塗装図なるものが写真しかないので、自分仕様で勝手に塗っていくことにします。・・・では始めましょう。--10日で作る「はやぶさ」探査機---
・必要なもの
模型用ニッパー
デザインナイフ (カッター)
メンディングテープ (セロテープ)
紙ヤスリ
プラモデル用接着剤
・あると便利なもの
模型用ノミ
マジック
ピンバイス(ドリル)
・・・他、色々
【ランナ構成】まずは全体のショットから。キットのランナーはギリギリ2枚に押さえられています。成形の都合上、かなりの部分まで一体化されてるので、頑張って細かい部分まで塗り分けて作り込むぞ!と意気込まず、お祭りを楽しむ気分でザックリ作った方が精神衛生上かなり楽です。10日しかありません。割り切って頑張りましょう。 私もガンガン割り切るよ。
部品点数が少ないので、割り切ってしまえばあっさり作れます。ニコ動にupされている公式組み立て動画を拝見すると、組み立て(塗装無し)で一時間との事ですが、実際そんなモンだと思います。 箱を開けたらまず始めに部品が全て揃っているか確認してください。とくにハイゲインアンテナの支柱[17]は、折れたりしていないか、3本とも同じ長さか、ちゃんと確認してください。組み立て途中に気がついたら(時間的に)アウトです。
【箱組】 説明書の指示の通り衛星本体から。と、行きたいですが、塗装の段取りを考えると、この箱[12][13][14][15][16]+[20]をいきなり組んでしまうわけには行きません。まず基本中の基本。衛星本体の箱部分をセロテープで仮組して様子を見ます。このキットはランナーの細かい部分もキチンと削らないと、ちゃんとした箱になりません。組み立てたときに隙間が空かないように、干渉する部分は削って調子を見ていきます。部品は精度良く出来ているので、綺麗に部品を切り離せればカチッっとした箱になってくれます。
ここでうっかり組み立てに重要な突起まで削ってしまうとあとで大変な事になってしまうので、説明書を見ながら注意して削り、組み立ててください。
【太陽電池】大きな太陽電池パドルは「はやぶさ」の外観的特徴と言えます。「はやぶさ」のメインエンジンであるイオンエンジンは電気を喰うので、通常の探査機よりも大きな太陽電池が必要なのです。それでなくとも地球(太陽)から遠く離れてしまうと、寒いのでヒータも付けなければなりませんから、ますます「はやぶさ」の電力収支はカツカツです。あまり発電できないときにはイオンエンジンの運転台数を減らし、使わないときには送信機の電源を落とし、涙ぐましい節約をしながら宇宙の果てを進むのです。「はやぶさ」はこれらの電力/ヒーター制御を地球からのオペレーションに頼らずに配分できる頭の良いシステムを持っていて、これも「はやぶさ」の大きな技術的特徴の一つとなっています。
では組み立てに移りましょう。[03][04]はパネル素子のモールドとして一面に一様に格子の凸形状があるだけなので、資料を見ながら不必要なモールドを削り落としていきます(写真の白く塗ってあるところ)。模型用のノミとかあると便利ですが、無い場合は無理せず塗装だけで塗り分けましょう。私ももちろん持っていないので、100均の精密ドライバーをノミ代わりに使ったりしてます。削る前にマジックなどを塗っておくと削った部分がよく分かるので安全です。 裏面にはびっしり配線がモールドされてますが・・・どうやって塗りましょうかね・・・。
とりあえず本日はここまで。明日は塗装を前にちょっとだけ部品に手を入れたいと思います。
以上、「10日で作る「はやぶさ」探査機-第一夜」、でした。
さいごに一つご案内。へかとん先生のミネルヴァ漫画が公開されたのでここでもご紹介させて頂きます。・・・じつはこの原稿、コミティアのしきしまの新刊の為に頂いたモノでした。結局私が新刊を落としたので・・・へかとん先生ゴメンナサイ。
>masa_ceinさん
ごめんなさい。レス遅くなりました!
参考になったのなら幸いです。
プラモ講座はすんごい苦労したので
作った、と言ってくださるのがなに
よりですよ~。
投稿情報: しきしま@管理人 | 2010/09/27 20:52
塗装大変参考にさせていただきました!ありがとうございました
出来たのはこんな感じです!
すっごくパクリまくりですw
http://twitpic.com/2ilqc9
投稿情報: masa_cein | 2010/08/27 20:34
>他称・失脚さん
Amazonは、人によって納期が随分ばらつくようで。ウチも一個余分に買っているのですが9日だそうです。
相模原のモデルの取材、いいですね。あとは「祈り(DVD)」をみればだいたい間に合うんじゃないんですかね。細かいところはやはり違いますが、どのみち本物の正確な資料が世に出ることもないので、まあ気楽に楽しく作れれば・・・くらいのスタンスで。
投稿情報: しきしま@管理人 | 2010/06/06 03:03
まさかのプラモ製作レポ!
楽しく拝見させていただきます。
私もamazonで早々に予約しましたがAmazon配送は早くて6日から orz
頼むからkonozamaにだけはならないで…
とりあえず明日主にサンプラーホーン改造用の資料集めに相模原キャンパスに行ってきます。…慌ただしそうだけど開いてるよね?(商品来るまでじっとしてられなくなった人)
そういえば擬人化フィギュアの方も来週あたりから受注開始の様ですね。
静岡ホビーショーでサンプルを拝見しましたが、とてもかわいらしく仕上がっておりとても楽しみにしています。
へかとん先生のミネルバ漫画、泣きました。…って、しきしまさんw(そういうことだったのね orz)
投稿情報: 他称・失脚 | 2010/06/04 19:27